敦煌 (1988)

戦乱の世、11世紀のシルクロードで、敦煌の文化遺産を守ろうとした青年の活躍を描く。井上靖原作の同名小説の映画化で、脚本は、吉田剛と佐藤純彌が共同で執筆。監督は佐藤純彌、撮影は、椎塚彰がそれぞれ担当。

出演:西田敏行、佐藤浩市、中川安奈、新藤栄作、原田大二郎、三田佳子、柄本明、蜷川幸雄、田村高廣、渡瀬恒彦

敦煌 (1988)のあらすじ

11世紀の宗。科挙の試験に落ちた趙行徳(佐藤浩市)は、街で西夏の女を助けた礼として、西夏への通行証をもらった。西夏の文字に興味をもった趙は西域へと旅立つ。灼熱の砂漠を尉遅光(原田大二郎)の隊商と共に歩いていたが、途中で西夏軍漢人部隊の兵士狩りに会い、無理矢理入れられてしまう。隊長の朱王礼(西田敏行)は文字の読める趙を重用した。漢人部隊がウイグルを攻略した際、趙は美しい王女ツルピア(中川安奈)と知り合い恋におちた。二人は脱走を試みるが失敗、趙は西夏王・李(渡瀬恒彦)の命令で都へ文字の研究に行くことになった。

二年後、趙が戻ると、李はツルピアと政略結婚しようとしていた。趙も朱にもどうすることもできなかったが、婚礼の当日ツルピアは自殺した。ツルピアに思いを寄せていた朱の怒りは爆発し、敦煌府太守・曹(田村高廣)を味方につけて李に謀反を起こした。敦煌城内で死闘を繰りひろげる漢人部隊と西夏軍本部隊。初めは漢人部隊が優勢だったが敦煌城に火矢が放たれ、朱側は火に包まれた。戦うことより文化遺産を戦火から守ることに使命を見出していた趙は、教典や書物、美術品などを城内から莫高窟へ運び込んだ。それから900年が経ち、莫高窟からこれら文化遺産が発掘され、敦煌は再び世界の注目を集めたのだった。

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